（二の鳥居から細殿を臨む）

上賀茂神社の正式名称は「賀茂別雷（かもわけいかづち）神社」で御祭神は「賀茂別雷大神」です。

神社発祥の歴史は大変古く神代のころ（今から2千年以上前）と言われています。京都で最も古い神社の一つとなります。

神代のころ神社本殿の背後にある「神山（こうやま）」に御祭神がご降臨され、西暦678年には山背国により賀茂神宮が造営され現在までほとんど変容することのない社殿の基が築かれました。

西暦794年平安遷都以降は山城の国一宮として歴代の天皇が行幸されてきた由緒ある神社です。

境内全域は23万坪の広さで平成6年に「古都・京都の文化財」の一つとして世界文化遺産に登録され大切に保存されています。

（本殿楼門と玉橋）

神社の年間祭典で最も重要なお祭りは「賀茂祭」で「葵祭」と呼ばれています。今から約1500年前の欽明天皇の時代に祭りの起源は遡ります。社殿に葵を飾り、祭りの奉仕者が葵を身に着けることから「葵祭」と呼ばれ今も国家の安泰と国民の安寧をお祈りされています。京都御所を出発した行列が「下鴨神社」にて祭儀を行った後、賀茂街道を北上して「上賀茂神社」に向かう姿は王朝絵巻を目のあたりにしているような素晴らしい行事ですね。

この上賀茂神社での結婚式が執り行われるのは「国宝本殿」前の「御籍屋（みふだのや）」と「細殿（ほそどの）」の二か所になります。本殿前挙式では平安王朝時代さながらの雰囲気で参列者のみの厳かな神前挙式が行えます。また「細殿」はかつて天皇や斎王が本殿参拝前にひと時を過ごした特別な建物で重要文化財に指定されています。平安時代の趣そのままに古式ゆかしい儀式と清らかな雅楽の調べが印象深い結婚式を実現します。

通常結婚式の執り行われる時間は朝から夕刻までとなりますが、上賀茂神社の場合、夕刻の神社閉門後の「宵の結（よいのむすび）」という結婚式も行えます。夕闇迫る中、淡い灯火に照らし出された境内での参進、ご参列者のみの静かで厳かな空間での結婚式が叶います。

（宵の結、参進風景）

【上賀茂神社神前挙式の式次第について】

手水の儀

手をすすぐことにより心身をお清めします

参進の儀～昇殿

神職・巫女先導により「本殿」または「細殿」へ参進します

修祓

神事に臨む前のしきたりで神職が参列者のお祓いをします

献饌

神様に神饌（お食事）をお供えします

斎主祝詞奏上

大神様に新郎新婦のご多幸をお祈りします

三々九度の盃の儀

神前に供した御神酒で杯を交わし夫婦の永遠の契りを結びます

指輪交換

ご希望の方のみ神前で指輪を交換します

誓詞奉読

夫婦の結びの決意を大神様に言葉を奏上します

玉串拝礼

玉串を神前に捧げ、お二人に合わせて全員で拝礼（二礼二拍手一礼）します

五十鈴の儀

巫女が祝福の鈴の音を授けます

親族結盃の儀

全員でお神酒の盃を交わし親族の契りを結びます

斎主挨拶

式の結びの挨拶、記念品の授与

神前での挙式が済みましたら神社境内での写真撮影の時間となります。新郎新婦お二人での記念撮影、ご親族お揃いでの集合写真、またご友人やご家族とのスナップ撮影をお楽しみください。緑と自然あふれる境内での写真撮影は結婚式当日のかけがいのない記念になると思います。

                                     出典　上賀茂神社ホームページ他